現代のアプリ開発はAPIなしでは成り立たず、API実装もAPIキーを理解しなければ実現できません。
効果的なAPIセキュリティにおいて、APIキーは欠かせない役割を担っています。APIを十分に活用するため、まずはキーの意味、使い方、管理方法をしっかり理解して下さい。
本記事では、APIキーの意味から管理方法まで、すべての情報を提供します。
APIキーは単なるコードまたは識別子です。このキーは、API利用者の認証をスムーズに確認するためのIDカードのような役割を果たします。開発者やアプリにかかわらず、同じ方法で簡単かつ正確に特定することが可能です。
それぞれのAPIクライアントやアプリには、それ専用のセキュリティコードが発行されるため、ユニークで目立たない存在となります。通常、内部プラットフォームやサービスプロバイダーを通じて提供され、API利用者はAPIを使用する際にこのキーが必要となります。
API利用者がAPIを使用するためのリクエストを送ると、APIはキーの提出と確認を求めます。確認に成功して初めて、利用者にAPIアクセスが認められます。
API領域において、APIキーには大きく分けて2つの主要な役割があります。
APIキーはプロジェクトとその利用者を識別するために広く用いられます。各プロジェクトに固有のキーが割り当てられるため、リクエストが正規のものであるかを判断できます。また、APIコールの発信元を特定する手助けにもなります。
APIキーを用いて複数の利用者認証方式を構築することで、どの呼び出し元がAPIアクセスを要求しているか判断できます。エンドポイントやデバイスは、利用者がAPIアクセス権を持つかどうかをこのキーで確認します。また、APIサーバーもキーを利用してアクセス条件を決定します。
APIキーの利点は、正しく使う場合にのみ発揮されます。キーの使用方法が気になるなら、下にスクロールして詳しく確認して下さい。
APIキーが最も効果を発揮するのは、以下の場合です。
以下の場合、APIキーの実装に力を入れても意味がありません。
注意: APIキーとトークンの違いについて知る場合、トークンは広範囲に利用されるのに対し、APIキーはアプリ毎の実装となります。トークンは有効期間が短く、サイバーリスクも低いですが、セキュアなキーでなければ、APIキーは長期間存在する可能性があります。
APIキーを入手するには、キー提供元に問い合わせる必要があります。例えば、Google Maps APIキーを使用する場合、プラットフォーム上で開発者アカウントを作成する必要があります。キーの種類により前提条件は異なります。
たとえば、Google Mapsキーではあらかじめ最低1つのAPIキーが必要です。認証情報ページにアクセスし、「APIキーの作成」セクションをクリックしてください。案内に従ってキーを作成できます。
APIキーの生成が完了したら、過剰な利用を防ぐために、キーの使用範囲を制限することを忘れずに行って下さい。必要に応じて、リクエストにキーを追加します。
このキーがAPI利用を左右するため、セキュリティは最優先すべきです。キーが盗まれたり漏洩したりすると、アプリの安全が損なわれます。
ハッカーがキーを手にすれば、アプリを制御される恐れがあります。そこで、最良のAPIキーセキュリティ対策を知る必要があります。ここでは、推奨される対策について説明します。
APIにはレート制限を設け、必要なコールのみ実施されるようにすることで悪用を防ぎます。
これらのセキュリティ対策を取り入れ、APIおよびアプリを守る前に、APIキーの安全性を確保して下さい。
APIの普及が進むにつれ、APIキーの実装範囲はさらに広がると予想されます。至る所に存在していて気づかないこともあります。以下は、実際の利用例です。
Google Mapsは世界的に有名で、地図データのリクエストを守るためにAPIキーを利用しています。このキーを使用するには、開発者アカウントを設定すれば、Google Maps APIが利用可能となります。エンド利用者に自由度が与えられており、開発者はドメインやHTTPセキュアなリクエストのみに限定することができます。
Stripeは信頼性の高い決済処理サービスとして知られ、APIキーも提供しています。提供されるキーは2種類あり、その一例が「publishable」です。これは公開キーで、Stripeアカウントと他のサービスを連携する際に使用されます。
もう一方は「Secret」APIキーで、非公開のキーです。これにより、Stripeへ様々なリクエストを行うことが可能となります。両タイプのキーは各々2組用意されており、一組は本番用、もう一組はAPIテスト用です。
本記事が、APIキーについての理解を深める一助となれば幸いです。
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