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API Security

gRPC vs. REST: 主要なAPI設計の比較と最適な選択

現代のソフトウェア開発はAPI中心に進んでおり、APIの設計と利用が優れたアプリの基盤を形成します。開発者は競争に勝つため、質の高いアプリの開発に努めています。

多くの重要要素の中でも、最適なAPIアーキテクチャの選択は最も難しい課題です。多くの場合RESTが選ばれていますが、現代の開発者はより先進的な選択肢を求め、gRPCが有力なオプションとして登場しました。

gRPCとRESTの違いは何か?どの場面でどちらを選ぶべきか?

以下の内容が判断の参考になるでしょう。

gRPC vs. REST: 主要なAPI設計の比較と最適な選択

RPCの解説

gRPCはRPCと似た仕組みで動作するため、まずはRPC(Remote Procedure Call)について学ぶのが有益です。RPCはクライアント―サーバー方式を採用し、遠隔のサーバーが関数を呼び出すことを可能にする有名なウェブアーキテクチャです。 

応答する関数はあらかじめ定義された形式に沿って動作し、返される応答も同じ形式となります。サーバーの形式はリクエストや応答の処理に影響しません。

また、リクエストが検証される間、クライアントは待機状態となります。サーバーがリクエストや応答の生成過程で送信する内部メッセージは、外部からは知ることができません。

RPC APIが関数呼び出しをどのように実行するか知りたい場合、URLを確認することが最も有用です。RPCはローカル環境と分散環境の両方で均等に呼び出し処理をサポートします。   

さらに、RPCにはクライアント―サーバー間のやり取りに関する規定があり、クライアントから呼び出しを提案することも可能です。

RPC in action
RPC in action

gRPCの解説

Googleによって設計されたgRPCは、RPCを基にしたオープンソースのAPIアーキテクチャで、マイクロサービス開発で広く利用されています。 

このAPIは双方向に動作するHTTP/2.0プロトコルを利用するため、マイクロサービス間で迅速な通信が可能です。また、gRPC APIにより、多言語に対応したアプリの設計が可能となります。

特筆すべきは、gRPC API利用時に開発者やサーバーがHTTPの詳細を意識する必要がなく、RPCがHTTPと連携するプロセスを追う必要がなくなる点です。処理がシンプルになります。

以下にgRPCの主な特徴を示します:

  • gRPCはメッセージ形式としてProtobufを採用しており、迅速かつ効率的なデータシリアライゼーションにより、素早い応答を実現します。
  • HTTPはウェブ対応アプリのトランスポート層で利用され、必要に応じた関数呼び出しの選択が可能です。
  • 送信側と受信側がリモート呼び出しをローカル呼び出しとして扱えるため、コーディングの複雑さが軽減されます。
  • IDLで定義されたRPIにより、リモート呼び出しの実行が従来より容易になっています。 

要するに、gRPCはリモート呼び出しの実行を単純化するすべての機能を備えており、現代のアプリ開発者に揺るぎない人気をもたらしました。 

gRPC in action
gRPC in action

RESTの解説

APIの概念が生まれた際にRESTが登場しました。Representational State Transfer(REST)の目的は、インターネットおよびマイクロサービス間の相互運用性を実現することにあり、この古典的なAPIアーキテクチャはウェブアプリやマイクロサービスの設計に広く利用されています。

REST APIはGET、POST、PUT、DELETEなどの操作をサポートし、メッセージ形式にも柔軟です。主要な形式はほとんど対応しており、中でもJSONは人に読みやすく柔軟なため最適です。HTTPを利用してマイクロサービス間の接続を円滑に実現します。

REST APIがウェブサービスとして提供される場合、各サービスはクライアントにとってリソースとなり、通常JSON形式でデータが送信されます。

固定のインターフェースを実現し、クライアント―サーバーが独立かつステートレス、かつ必要に応じたコードの提供が可能になると、REST APIはRESTful APIと呼ばれます。また、キャッシュ可能であることや階層型アーキテクチャに従う点も特徴です。  

REST APIの主な特徴は以下のとおりです:

  • API利用者はサーバー転送パラメータを用いてURLを設計する必要があります。   
  • REST APIが生成する応答は、XMLまたはJSON形式のメッセージでバックエンドのデータに転送されます。  
  • REST APIのクライアント側はURLの形式を理解する必要がありません。  
  • REST APIで構築されたアプリは、特に意識せずにURLを利用する傾向にあります。  
  • 豊富なREST API管理ツールが提供されるため、REST APIの利用は容易です。  

gRPCとRESTの比較

REST APIはAPIアーキテクチャ革命を起こしましたが、その欠点はgRPCで補われています。経験豊かな開発者はgRPCとRESTの性能に注目し、用途に応じた選択を行います。以下の内容が判断の参考になるでしょう。

動作モデル

まず比較すべきは、両APIの動作モデルです。REST APIはあらかじめウェブAPIの原則を定め、それに従って運用しますが、内蔵のコード生成機能がなく、APIリクエストごとに外部ツールの助けを必要とします。

一方、gRPCは予め定義された .proto ファイルを使用します。このファイルがクライアントとサーバー双方の標準的なデータ交換ルールを提供します。RESTが内蔵コードを生成できないのに対し、gRPCはデフォルトでその機能を備え、多くの言語に対応しサードパーティとの連携も可能です。

コード生成が可能なため、開発者はSDKの設計を容易に行えます。   

<結論>動作モデルの観点では、柔軟性を求めるならREST API、内蔵のコード生成機能が必要な場合はgRPCがおすすめです。

ブラウザサポート

APIはインターネットとブラウザを用いた通信を行うため、両APIのブラウザ対応状況を理解することが重要です。

REST APIはHTTP/1.1を基にしており、あらゆるブラウザに対応します。特別な条件を求められることなく利用可能です。一方、gRPCはHTTP/2.1プロトコルを使用します。

しかし、このプロトコルはHTTP/1.1ほど一般的ではなく、対応するブラウザも限られているため、gRPC対応のブラウザはごく一部となります。  

<結論>RESTはどのブラウザでも動作するが、レイテンシが高くなる可能性があります。gRPCはブラウザサポートが限定的ですが、レイテンシは低いため、用途に応じた選択が必要です。

HTTP 1.1 と HTTP 2 の比較

両APIは異なるバージョンのHTTPプロトコルを使用しています。RESTとgRPCをマイクロサービスで利用する際の違いを理解しましょう。

HTTP/1.1は従来のHTTPの最初のアップデートで、一度に1つのリクエストしか処理できず、異なる応答ごとに新たなリクエストが必要なため、動作がやや遅くなります。

この欠点を受け、REST APIはHTTP/2の利用も可能となりましたが、リクエスト―レスポンスモデルが双方向通信やストリーミング機能の活用を制限しています。

gRPCは標準でHTTP/2上に構築され、その制約を受けません。このプロトコルは柔軟な応答モデルを採用しており、1つのリクエストに対して複数の応答を受け取ることが可能です。新たな応答ごとにリクエストを送る必要はなく、接続が維持される限り応答が継続して送信されます。この特性によりストリーミング通信に適しており、gRPCでは単一呼び出しおよびクライアントストリーミングもサポートされます。  

<結論>HTTP/1.1は柔軟で多数のブラウザに対応しますが、リアルタイムで継続的なデータ配信には向いていません。HTTP/2は対応が限定されるものの、迅速かつ継続的なデータ配信に非常に適しています。

レイテンシ

REST APIではTCPハンドシェイクが必要なため、レイテンシが高くなります。各リクエストごとにハンドシェイクが発生し、時間とリソースを多く消費します。

一方、gRPCは1つのTCP接続で複数のリクエストが処理でき、接続が維持される限りサーバーが継続的に応答を送るため、レイテンシは低く抑えられます。  

<結論>レイテンシの面では、低レイテンシで迅速なデータ配信が可能なgRPCが優れています。

データ交換形式

両APIはクライアントとサーバー間でスムーズなデータ交換を実現することを目的としています。どちらがより容易に実現できるかを見てみましょう。

RESTは複数のデータ交換形式に対応しており、一般的にはXMLやJSONが用いられます。JSONを利用することで動的なデータ転送が可能となり、柔軟性があるため、重要度の低いデータの伝送に適しています。

gRPCは信頼性の高いデータ転送のため、Protocol Buffersのみをサポートしています。これにより、データの圧縮が可能となり、REST APIよりも高速な転送が実現されます。RESTをProtocol Buffersに対応させることも可能ですが、その効果は限定的です。  

<結論>RESTは多様な方法でデータ転送を実現できますが、JSONは扱いやすい一方で速度面で課題があります。gRPCは選択肢が限られますが、Protocol Buffersにより最速のデータ転送を実現しています。

シリアライゼーション

gRPCは特定のシリアライゼーション形式に依存せず、Protocol Bufferを用いてデータ変換を行います。対して、RESTでは複雑なデータをXMLやJSONで理解しやすいネイティブな形式に変換することでシリアライゼーションを実現します。

コード生成機能

前述の通り、REST APIには初期のコード生成機能がなく、各リクエストでコード量が増加し処理が複雑になるため、シンプルなコーディングは期待できません。

開発者は外部ツールに頼ってREST API用のコード生成を行う必要があり、その連携やコード品質の継続的な監視が求められます。

一方、gRPCはあらかじめ用意されたコード生成機能を備えており、Protocコンパイラのおかげで多言語に対応可能です。これにより、製品要件に応じたSDKの設計が容易になり、ネイティブオブジェクトの提供によりコーディングが簡単になります。さらに、既存のエラー修正も可能です。  

<結論>gRPCではコード生成が迅速に行えます。  

gRPC vs REST
gRPC vs REST

RESTを使うとき

RESTの特性と機能により、内部システムの安全性を重視する場合や、外部との接点が制限されたシステムの開発において大きなメリットが得られます。

アプリの迅速な改善とHTTP接続の標準化が期待され、多数のサードパーティツールとの統合が標準でサポートされているため、連携実装が容易です。

クラウド向けアプリの開発にも、ステートレスな呼び出しが可能なREST APIは適しており、技術的な問題発生時にも柔軟に対応できます。

gRPCを使うとき

gRPCはREST APIほどのコミュニティや技術支援が整っていないため、使用範囲は限定的です。主に内部システムの開発や、外部に公開しないアプリ構築に適しています。

軽量なマイクロサービス間接続が求められる場合、gRPCは低レイテンシと迅速なデータ配信を実現します。

リアルタイムのメッセージ配信が必要なマイクロサービスでは、HTTP/2.0の採用によりその要求を満たします。さらに、gRPCは1つのアプリで多言語対応が可能であり、ネイティブコードシステムのサポートによりポリグロット環境の接続管理も容易です。

リアルタイムデータ取得が必要なアプリは、双方向ストリーミングをサポートするgRPCで開発すべきです。低電力・低帯域のネットワーク環境では、Protocol Buffer形式を用いるgRPCが賢明な選択となります。この形式は軽量なメッセージングに適した高性能なシリアル化形式です。

また、開発リソースが限られている場合でも、gRPCなら効率的に開発が行え、ブラウザを必要としないためモバイルアプリにも適用できます。

最終結論

APIとその効果的な利用は、優れたアプリ開発の基盤となります。しかし、最適なAPIの選択が最も重要です。RESTとgRPCは有名な対抗馬であり、それぞれ独自の利点、機能、欠点があります。まず開発の目的を明確にし、それに合わせたAPIを選ぶことが求められます。

例えば、静的なデータを扱う場合はREST APIが適しており、更新される動的なデータにはgRPCが向いています。上記のgRPCとRESTful APIの比較が、適切な判断の一助となるでしょう。

最後に、APIセキュリティプラットフォームの助けを借りることも重要です。どのAPIを選ぶにしても、そのセキュリティを確保することで、APIの不正利用やデータ漏洩を防止できます。APIセキュリティがなければ、APIの利用は促進されません。

FAQ

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gRPCとREST、どちらが速いですか?
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gRPCとRESTの主な違いは何ですか?
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gRPCを使ったマイクロサービスアーキテクチャの利点は何ですか?
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gRPCはRESTより優れているのか?
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gRPC は REST API と併用できますか?

参考資料

gRPC - Official website

Getting Started with the REST API - Google tutorial

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更新日:
February 25, 2025
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