APIはソフトウェアやアプリ開発の基盤であり、基本的なインフラが一つの要素に依存している場合、変更は容易ではありません。多くの点に常に注意を払う必要があります。しかし、アプリやソフトが円滑に動作するためには、APIのバージョン更新が求められます。
APIを扱う際に、APIバージョニングについて知らないのは重要な点を見逃していることになります。本記事では、採用しているAPIを十分に活用するための戦略を詳細に解説します。ぜひご一読ください。
APIに対して、操作面や構造面の変更を行い、利用者の増大や変化する要求に応えられるようにする手順です。
時間が経つにつれて、初期のAPIの構造や機能は古くなりやすくなります。最新の状態を維持するため、バグの修正、機能の強化、新たな機能の追加が求められます。
API構造の変更は手間がかかりますが、現代の利用者の要求に応えるためには不可欠な作業です。
APIのバージョニングを行う際に留意すべき主な点は以下の通りです。
基本的には、既存のAPIが時代遅れと感じられる際にバージョン更新を行いますが、特定の状況では確実にバージョニングが必要となります。
バージョン更新が必要な場合は以下の通りです。
以上のような変更が行われた場合、初期のAPIを利用して開発された製品に大きな支障が出ないよう、バージョニングが必要です。
さらに、新たなAPIエンドポイントやレスポンスパラメータを追加する際にもバージョニングが求められます。ただし、これらの場合は大規模な更新ではなく、軽微な変更で十分です。
一見、地味なREST APIのバージョニングに興味を持たないかもしれませんが、バージョン付きAPIの利用は二つの点で重要です。
コードや元のAPI構造の調整は、利用者側に直接的な影響を及ぼす可能性があります。この方法を採用しなければ、利用者が自らのアプリに対して変更を強いられることもあり得ます。
以下は、破壊的な変更に該当する例です。
これらの変更は、元のAPIを用いて開発されたアプリに直接影響を与えます。新しいAPIバージョンが導入されなければ、すべてのアプリが大きな不具合に見舞われる恐れがあります。そのため、API開発者はバージョニング戦略を採用すべきです。また、破壊的な変更が放置されるとセキュリティの脆弱化にも繋がります。
APIの利用者が直接変更を加えることは避けるべきです。大規模な変更や目立つ変更は、バージョニングによってのみ対処されるべきです。変更管理によって、これが確実に実現されます。
このプロセスは、予想される重大なAPI変更を回避するために有効で、以下の原則に基づいて行われます。
これらの原則に従うことで、バージョニングの手間を軽減し、導入が容易になります。
APIバージョニングのベストプラクティスの中でも、API契約の作成と更新は最も重要なポイントです。API契約とは、API開発者と利用者間の法的かつ詳細な合意書を指します。この文書(電子または紙媒体)には、APIの機能、提供されるサービス、利用時の利用者の責任などが明記されます。
すなわち、APIの提供者と利用者間での透明性を促す手段です。また、APIの変更を記録し、その影響について利用者に通知する役割も担います。契約書の内容は、主要なAPIタイプ、REST APIを含むすべてのAPIメディアタイプをカバーしますが、URIに関しては記載されていません。
APIの利用方法は一様ではないため、バージョニングにもいくつかの種類があります。代表的な手法をご紹介します。
名称が示す通り、クエリ変数を用いてAPIのバージョンを指定する方法です。効果的で実装も容易です。この手法により、新たなバージョンが設定されるまで既定のAPIバージョンを維持することが可能です。
URI内にAPIのバージョン情報を記載する方法です。実装が容易で効果も高く、URIパスに「v」プレフィックスを付ける必要があります。シンプルではありますが、各APIエンドポイントを個別に設定するため、結果的にURIが冗長になるという欠点もあります。
この手法は、現在のアプリのバージョン告知に利用されるものの、エンドポイント自体のバージョン管理は行いません。
ヘッダー内にAPIのバージョン情報を記載する方法です。迅速な更新が可能で、バージョン番号を利用するだけのため、URIに余計な記述を加える必要がなく、端的なバージョニングが実現します。
この記事で多くの点を学びました。簡単に振り返ると、
これらの知識はAPIバージョニングの基本ですが、利用者の要求により多少の変更が加えられることもあります。APIの進化は複雑な作業であり、完全な実現が求められます。その際、APIの守りから目を離さず、安全な運用を心掛けることが重要です。
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